about MINERVAについて

ミネルバは、1966年日本の西洋家具発祥の地 芝家具150年の伝統を受け継ぐ会社として創業しました。芝家具は、周辺の各国の大使館や公官庁を得意先とする高品質な洋家具のことを指します。

創業者の宮本茂紀は、芝家具の流れを汲む椅子張り職人として修行を積んだ後、輸入家具が日本に入ってくるようになって、すぐに次々と数多くの輸入家具に携わるようになります。新しい技術に抵抗を感じる職人が多い中、宮本は新しい構造や素材の美しさをいち早く認め、のめり込むように体得し始めました。

その後、宮本はイタリアに渡りトップブランド家具の商品ライセンス生産化と国産化に携わります。イタリアでは、設計するデザイナーと試作するモデラーがより良い家具を作るためにディスカッションしながら制作しています。図面どおりに黙って制作する日本の職人とは、まるで違っていたのです。
イタリアのデザイナーたちと活動をともにした宮本は、帰国後、日本で初めての家具モデラーの第一人者として業界に旋風を巻き起こしました。

いつしか「椅子の神様」と呼ばれるようになった父の卓越した技能と探求心に幼少期から触れ修行を積んだ二代目宮本しげるも、国内にとどまらず北欧に渡り、ドイツやデンマークでトップブランドの家具づくりに携わっています。 その後、新ブランドを立ち上げた宮本しげるは、人の暮らしに溶け込む快適性とデザイン性を兼ね備えた、オーダーメイドやオリジナルデザインのソファを中心とする家具を創るようになります。

こうしたルーツをもつミネルバは、伝統的な皇室の家具をはじめとする数多くの文化財や歴史ある椅子の修復や復刻、張り替えに携わってきただけでなく、新しい技能や素材を研究しチャレンジする精神で、海外の手法も幅広く取り入れ、業界でも困難だといわれる家具をも復刻してきました。

日本の伝統的な家具はもちろん、イタリア、ドイツ、北欧、アメリカのブランド家具まで幅広い知識と技術をもつ家具モデラーと椅子張り職人を抱えています。

それが、「椅子のことならMIERVAに聞け」と言われるようになったゆえんです。

上質なものを大切に受け継ぎ使い続けてきた人々の思い、そこに刻まれた数々のかけがえのない物語、それは何も文化財に限ったことではありません。

なにげない家族の幸せなシーンと共に、いつもその椅子があった。そんな人生のパートナーとも呼べる椅子があります。

上質な椅子は、時とともに使い手に馴染み、木や皮など素材の風合いが味わいを増していきます。しかし、大切にしてきた愛着の品も、長い時を経て傷むところも出てきます。 時を重ねるほどに増していく価値を守りながら、損なわれたものは確かな技術で手を施し、より美しく蘇らせます。

私たちは、数年でガタがきて使い捨てられるような椅子は決して作りません。人の想いやこだわりを、手間を惜しまずしっかりと形にし、長く使い続けられるものだけを作り続けています。だからこそ、他ブランドのものであっても、まだまだ愛用できる価値の高い椅子が、傷んで捨て去られていくのは耐えられないのです。