表参道の「ONE表参道」のレセプションルームに置く「光る椅子」を、株式会社アクタス企画のもとに製作しました。ビルの設計も手がけた建築家の隈研吾さんからの依頼で、一人掛けの大きめなソファハ台と、二、三人掛けのものが八台ぐらい。四メートルの受付カウンターも光ります。小さいテーブルが十二、三。みんな光る。
構造材には苦労しました。光を通さないとダメですし、クブソヨッ材も光を通さないといけない。座面の上にクッションを置いた分、座面より脇が明るくなってしまってもおかしい。試行錯誤して作ってみると、やはりそこには必ず新しい発見があるのです。
ルイ・ヴィトンの椅子は豆腐のように四角で白く光る椅子ですが、今はデザイナーの落合努さんのデザインで川島織物と組んで、いろんな布地で光る椅子を作ることにトライしています。光がきちっと抜けるようなメッシュ状のパステルカラーの織物でやってみたい、と川島織物さんが社運をかけ研究開発した布を生かすというテーマでした。
それからまた、一見、金属のような冷たい感じがする座面は作れないか。見た目はガチンガチン、こんな光の上に座れるのかなという感じにして、座ってみたらフワッとする、そんな椅子も面白いのではないか。光の冷たい、または暖かい雰囲気の兼ね合いをうまくつけられるのかと不安を抱さながら進める。「光る椅子」の光源は、ルイ・ヴィトンのものは白色蛍光灯、川島織物のものは今、流行のLED(発光ダイオード)でした。
MINERVAの軌跡
“日本初の家具モデラー”の創業者の理念を受け継ぎ、
天皇陛下の玉座修復から西洋家具市場への発信まで取り組んでいます。
1966年8月、東京・品川区で創業した「五反田製作所」が前身のミネルバは、特注家具の製作や修繕を手掛けるプレミアム家具メーカーです。
世界最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ」への出展、大手自動車メーカーからの依頼によるシートの試作、一流ホテルやレストラン用、ヨーロッパハイブランド特注ソファの製作など、幅広い分野で豊富な実績を築いてきました。
沿 革
テレビ東京系「二代目和風総本家」公式ウェブサイト:
http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/wafu/
https://twitter.com/wafusohonke
※写真:テレビ東京系列和風総本家より
現在、代表取締役の宮本しげるが二代目家具モデラーとしてデザイナーやアーティストが起こすデザインやイメージ、想いを的確に読みとって実際の家具製作へと結びつけています。
※玉座の修復に取り組む初代モデラー
創業者 代表取締役会長 宮本 茂紀(右) 黄綬褒章受章
二代目モデラー 代表取締役社長 宮本 しげる(左) 東京マイスター受賞