ボスコとはイタリア語で「森」という意味。その名の通り、木の素材の素晴らしさを表現することを目的にデザインされました。
そして自然の森に様々な木が混生しているように、あるひとつのデザインを使い、様々な樹の個性があることを表現したいと考えました。
ボスコは5年以上天然乾燥させた無垢材を使用しています。
基本的には、綺麗な柄の木目を出すために、直径が60センチから80センチの大径木、最低でも直径45センチの丸太の中心部分の半分を使っています。
背もたれは反り上がっていく部分の木目を生かしており、木の表情をシンプルに表現したデザインです。
「BOSCO200 樹種」では、モデラー宮本茂紀の代表的な椅子「BOSCO(ボスコ)」を通して、素材としての樹の個性を皆様にお伝えしたいと思っております。
厳密に分類するとカキノキ科カキとなり、クロガキという名前の木は学術上存在しない。
日本や中国に広く分布。そのほとんどが果樹として植栽されている。
300年~400年たったカキの中心部分にタンニン(柿渋成分)が沈積し黒変する。それゆえクロガキと呼ばれるのである。
滅多にとれず、カキの杢目をみて初めてクロガキかどうかが判かるので、たいへん珍重される。
クロガキが出易い地域でさえ、千本の中より1本しか出ないと言われ、驚くほど希少です。
クロガキの柄模様は、元は同じ柿の木かと思うほど形や濃淡、色調が変容します。
紋様は黒または茶のモノトーンですが、オレンジ色やエメラルドグリーン色が混ったり、グラデーションになるものもあるようです。
また渋柿、甘柿いずれからも出るようですが、なぜクロガキになるのかは、まだ科学的に証明されていないとの事です。
「クロガキ」の表情はとてもなぜかとても「和」を感じさせます。
同じように白と黒のコントラストを特徴とするゼブラウッドと比較すると、ゼブラウッドはバウムクーヘンのようにコントラストがはっきりとしているのに対し、クロガキは墨汁がしみこんでいくようなグラデーションになっているのが特徴です。
そのような繊細な部分が日本や中国の水墨画などを連想させるのかもしれません。そして、正倉院の宝物に見られるように、古い昔からその希少性を尊ぶ文化が日本にはあったことを知ることができます。
木理は不鮮明、肌目は緻密。やや重く堅硬。
耐朽・保存性は高くない。加工はやや困難で割れやすい。
気乾比重0.61
ク囗ガキ:
カキノキ科。産地:日本、中国。木理:精。比重:0.65~0.85。径:1m。カキのなかで、心材に黒色の縞や柄が生じ、部分的には一面黒色となった材を、とくにクロガキと称して珍重する。なかでも、黒い縞に沿って緑色の縞が見えるものが最高とされている。床柱としてクロガキのよい材は、コクタンやシタンよりも上位のものとされる。油脂分か多く、からぶきしているだけで美しく光ってくる。産出量はきわめて少なく、銘木中の銘木。外見は普通のカキといっしょでまったく区別がつかない。
原色インテリア木材ブック 宮本茂紀 編
MINERVAの軌跡
“日本初の家具モデラー”の創業者の理念を受け継ぎ、
天皇陛下の玉座修復から西洋家具市場への発信まで取り組んでいます。
1966年8月、東京・品川区で創業した「五反田製作所」が前身のミネルバは、特注家具の製作や修繕を手掛けるプレミアム家具メーカーです。
世界最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ」への出展、大手自動車メーカーからの依頼によるシートの試作、一流ホテルやレストラン用、ヨーロッパハイブランド特注ソファの製作など、幅広い分野で豊富な実績を築いてきました。
沿 革
テレビ東京系「二代目和風総本家」公式ウェブサイト:
http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/wafu/
https://twitter.com/wafusohonke
※写真:テレビ東京系列和風総本家より
現在、代表取締役の宮本しげるが二代目家具モデラーとしてデザイナーやアーティストが起こすデザインやイメージ、想いを的確に読みとって実際の家具製作へと結びつけています。
※玉座の修復に取り組む初代モデラー
創業者 代表取締役会長 宮本 茂紀(右) 黄綬褒章受章
二代目モデラー 代表取締役社長 宮本 しげる(左) 東京マイスター受賞